コミュニケーション論

逃げる選択肢を持つ。映画“ちょっと今から仕事やめてくる”

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おつかれさま。今日はどんな一日だった?

どうも、とある広告マン「free」がお届けするコミュニケーションの学校です。

このチャンネルでは、今まで学校で教わってこなかった「コミュニケーション」についてお話することで、みなさんの生活のお役に立てればと考えております。

本日は、「逃げる選択肢を持つ。映画“ちょっと今から仕事やめてくる”」というテーマでお話させていただきます。

一応、僕の中ではですね、明日日曜日までGWなので、GW特集の映画紹介をしたいと思います。
ここ2,3回連続して映画の紹介したんですけど、そうするとですね、
「あれも紹介したい、これも紹介したい」って気持ちになっちゃってですね、
なかなか選ぶのが難しかったんですが、
今日ご紹介するのは、「ちょっと今から仕事やめてくる」っていう日本の比較的最近の映画ですね。
タイトルの通り、仕事をやめるっていう話なんですけど、
正直、この映画を取り上げて、多くの人に共感されるかはわからないんですけども、
ただ、これを紹介することによって、たった一人でも救われる人がいるんであれば、やる価値があるかなと思って、ご紹介させていただくことにしました。

どんな映画かっていうのを端的に話すと、ブラック企業に入社してしまった若者が、
仕事を苦に電車への飛び込み自殺をしようとしちゃうと。
そこをですね、見知らぬ青年に助けられて、一命をとりとめ、
その青年からいろんなアドバイスをもらって、結果、会社をやめて自分の生き方を見つける、って話です。

まずオープニングの言葉がですね、
「希望はなくならい。一時的に見えなくなってしまうだけなんだ」
って言葉で始まるんです。
「ショーシャンクの空に」とかでも「希望はなくならない」って言ってるんですけど、
この映画の「あるけど一時的に見えなくなってしまっている」っていうのが、
辛い人にとっては身近に思える言葉なんじゃないかな〜って思っています。

で本編の方に入っていくんですけども、
メインの登場人物は主には2人で、
主人公が青山たかし君という人で、これは俳優の名前じゃなくて、役の名前ですね。
でこの青山たかし君がブラック企業に努めていて、
でこの青山たかし君が電車に飛び込もうとする所を助けるのが、「ヤマモト」と名乗る謎の青年であると。基本的には、この2人を中心に話は進んでいきます。

で、いきなり、そのブラック企業の朝の朝礼シーンから始まるんですけど、
これがねぇ、なかなか強烈で、
みんなで、体操するんです。いっちにっさんしっみたいに(笑)
で、その後に皆で声を合わせて社訓を読み上げるんです。
3つ、遅刻は10分で罰金。」「4つ、有給なんていらない」とか、
これを皆で唱えてるんです。
ヤバいですよね。今どきこんな会社あるのかってくらい強烈で、ちょっと笑っちゃうんですけど。

で、この青山くんの上司の部長が相当ヤバい奴なんですよ。
青山くんに対する当たりが尋常じゃないくらい強くて、
怒鳴り散らかすわ、鞄で頭叩くわ。
今の時代こんな人いたら大問題なレベルですね。
そんな毎日を過ごして、この青山君も精神的に限界に来ちゃうんですね。

帰り道、駅のホームで「もう疲れた」と。
電車がプラットフォームに入ってきた時に、そのまま線路に飛び込もうとしちゃうんですね。
ちょうどその時、線路に落ちる寸前に男の人に腕を掴まれて、青山君は一命を取り留めるんです。

で、その助けてくれた男性は、ヤマモトと名乗る人で、青山君と小学校時代の同級生だと言いはるんです。
で、そのまま2人で居酒屋に行って、意気投合すると。
で、そこで2人は仲良くなって、青山君はそれからこのヤマモトからいろいろ諭されて、
最終的には仕事をやめるようになると。
このヤマモトって人はですね、小学校の同級生っていうのは実は嘘なんですけど、
今日はその辺りのストーリーは省いて、この映画からの「学び」をメインにお伝えしたいと思います。

で、青山君は一命をとりとめたものの、やっぱり仕事での恵まれない状況は続いてですね、
またヤマモトと話している時に、ヤマモトから言われるんです。
「お前、仕事変えたらどうだ」と。
それに対して青山君が、「仕事やめることはそんなに簡単なことじゃないんだよ」と返して、
でまた、それに対してヤマモトが、本当に真っ当なことを言うんですけど
「じゃ何のほうが簡単なの?たかしにとっては仕事やめるより、死ぬほうが簡単なの?」
っていうんです。
これには青山くんもドキってしちゃうと。

ただ、これは学校のいじめでも仕事でもそうなんですけど、
たまに自殺した人が出た時に
「死ぬ勇気があれば何でもできる」とか「死ぬくらいなら会社やめれば」とか、
そういう意見の方ってたまにいるじゃないですか。

それって正論ではあるんですけど、当事者の人にはそれって、あんまり響かなかったりするんですよね。
これはあくまで僕の考えですけど、
極度に追い込まれて、命を絶つ人って別に勇気を振り絞ってやっっているわけではなくて、
ただこの辛い状況から逃れられればそれでいいって思ってるんじゃないかな〜と思っていて、
でも目の前の現実を変えるだけの気力や思考力を持つ余裕がないから、
すぐにできてしまう最悪の手段を使ってしまっただけで。
で、僕もちょっと気持ちわかるんですよ。今は全然そういうのないですけど。

ただ、そういう人にも、ただ単に環境を変えるだけで、逃げるだけで、
本当に人生をやり直したと同じくらい、違う世界が待ってるってことを知っておいてほしいな〜っていうのは思います。

で、またヤマモトが青山くんに言うんです。
「人生は誰のためにあると思う?」
「自分と、自分を大切に思ってくれている人のためだ」と。
ここで、青山くんは、親に不義理していることを思い出すんですね。
今までお母さんから電話がかかってきても「今忙しいんだよ」とか、
ぶしつけな対応していて、そんな今までの自分の行動を恥じるんです。

で、早速、次の週末に実家に帰って、久しぶりに親と会話して、
本当に今まで自分を大切に育ててくれた親のありがたみを知ると。
で、青山くんが、ご両親に、
「俺が会社やめたいって言ったらどう思う?」って聞くんです。
そしたら、意外にもあっさり「いいんじゃない」と。
「世の中に会社なんていっぱいある。生きてさえいればなんとかなる」って言うんです。
お父さんが、「たまにはお母さんに電話してやってくれ。どうでもいい用事考えて、お前の声聞きたくて、いっつも電話してるんだ。」と。
親からの電話をそっけなく対応している人には耳の痛い話だと思いますけど、
忙しさが理由で、家族とか親戚と疎遠になってしまっているかは、優先順位みたいのを考えたほうがいいんじゃないかなと思います。

で、その休み明けに、ついに会社に辞表を提出しにいくと。
で部長からガミガミ言われるんですけど、青山くんも完全に心を決めているので、
この時は毅然とした態度で退職を言い渡すと。
このやり取りも面白くて、普段暗い青山くんが、めっちゃ笑顔で清々しく退職を伝えるのを部長が「何だお前、その歯磨き粉のCMみたいな笑顔はよ〜」とか言って、映画の中ではピリピリしてるんですけど、めっちゃそのやり取りが面白いんですよね。

で、辞めた直後、すべての肩の荷が降りたかのように、開放感に包まれると。

で、会社辞めた後は、そのヤマモトと一緒に、バヌアツっていう南の国に行って、
ちっちゃい子どもの面倒を見る仕事について、
また新しい希望を持ち直す、っていう、そんな映画になります。

いかがでしたでしょうか。「ちょっと今から仕事やめてくる」。
ストーリーの解説はだいぶ端折って、メッセージを中心に紹介させていただきました。

これは、会社でも、学校でもそうなんですけど、
どうしても今いる環境がすべて、と思ってしまいガチなんですけども、
むしろ、会社や学校は星の数ほどありますけど、自分の身体は一つしかないので、
替えが効かない身体っていう資本を守りつつ、
柔軟に場所を変えていくっていうのが、自分の生存戦略としては、有効なんじゃないかなって思っています。
そのためには、当たり前ではありますけど、
「他の選択肢がある」「他のカードを切れる」っていうのをまずは自分が知っておくっていうのが大事なんじゃないかなと思います。

というわけで、本日は、「逃げる選択肢を持つ。映画“ちょっと今から仕事やめてくる”」というテーマでお話させていただきました。

さあ、新しい一日が始まる。キミは何をする?

freeでした。

ABOUT ME
とある広告マン “ free ”
慶應大学商学部卒。大手広告代理店に所属。 学生時代に対面コミュニケーションを学ぶため、家庭教師の訪問販売の仕事にチャレンジし、売上ゼロから1年間で全国1位の売上を記録。 大学卒業後、大手広告代理店に入社。 グローバルIT企業、食品メーカー、家電メーカー、大手教育会社、メガバンク、のCM制作などマーケティング施策を担当。 自身の仕事の挫折経験とそれを乗り越えた経験から、20代を中心に次世代を代表する人材を育てるための「ブログWING」をスタート。

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