どうも、とある広告マンfreeです。
今日はリクエスト曲いただいている「渇いたKiss」の話をさせていただきます。
前回MIHOさんに「Another Story」をお話いただいたんですけど、僕の予想ではですね、同じ方がリクエストいただいてるんじゃないかな〜と思ってます。
で、当てていいですか。
このリクエストいただいた方、渇いたKissとAnotherStory以外にも、「幸せのカテゴリー」も絶対好きですよね?
この辺りのね、男の未練を、OVERほど真っ直ぐな恋心というよりも、大人の男の軽い狂気じみた気持ちを軽やかなメロディーで歌う系はね、僕もミスチルの中でも好きなんですよね。
で、「渇いたKiss」なんですけども、歌詞がめちゃくちゃすごいですよね。
ミスチルの真骨頂というか。
失恋の未練タラタラ男の心情を、直接的な表現を排除して、ほぼすべてを比喩で表現するっていう。
で、未練タラタラなんだけど、それでいて、どこか没入しすぎずにどこか自分を客観視できている絶妙な距離感なんですよね。
で、まず曲の出だしからですけど、
♪生温い空気がベッドに沈黙を連れてくる♪
もう うんざりしてるのは僕だって気付いてる
「生温い空気がベッドに沈黙を連れてくる」
「もう うんざりしてるのは僕だって気付いてる」
この出だしから、彼女がもう自分に冷めてるってことをもう男は気づいてるってことですね。
「君が最後の答えを口にしてしまう前に
渇いたキスで塞いでしまう
それでなんとか今をしのげればいいのに」
「君が最後の答えを口にする」っていうのは、別れの言葉ですね。
それを言う前に、言わせないために、「渇いたキス」で口を塞ぐと。
ここで曲のタイトル の「渇いたKiss」が登場するんですけども、この「渇いたKiss」って表現なんですが、これはもう心が冷めてることの比喩ですよね。
だってドキドキしてたら渇かずに湿りそうじゃないですか。
なので、それを渇いてるって表現してると。
あとは、普通、「かわいた」って言葉を使う時って、乾燥機の「乾」の方の乾くって字を使うと思うんですけど、この渇いたKissは「喉が渇く」の方の「渇く」を使っているんですよね。
これは渇望するって意味なんですけど、何を渇望してるんですかね。キスを渇望してるのか。
で、サビね。
♪いつからか君は取り繕い 不覚にも僕は嘘を見破り♪
「キミは取り繕い、不覚にも僕は嘘を見破り」
はい、もう冷めてるんですね。で、何かしらの彼女の嘘を見破ってしまったと。彼女も新しい男に行ってるのかもしれないですけどね。
♪よくあるフォーマットの上 片一方の踵で乗り上げてしまうんだ
「よくあるフォーマット」っていうのは別れのことですかね。
別れにもう片足を踏み込んでしまっていると。
で、
♪揺るぎのない決心に凍りつく顔♪
「ゆるぎのない決心」っていうのは、彼女からの別れの言葉ですよね。
ついに別れの言葉を言ってしまったんですかね。
それに僕の顔が凍りつくと。
力のない瞳が映すのは、僕という過去なんだ
目の前の彼女の瞳には、既に過去の男と化した自分が映っている。
なんですか、この歌詞は。(笑)
「僕という過去」が相手の瞳に映るって。もう詩人ですよ。
次2番ですね。
♪くたびれたスニーカーがベランダで雨に打たれてる♪
線香花火 はしゃいでた記憶と一緒に
「くたびれたスニーカー」っていうのは、おそらくこの男の人のことじゃないかな〜って思うんですよね。
「くたびれたスニーカーがベランダで雨に打たれてる」
彼女の別れの言葉を聞いて、がっくりとした気持ちでベランダに出たんですかね。
そんな自分をくたびれたスニーカーに例えて、雨のベランダで思いに耽っているって感じなのかなと。
♪日に焼けたショーツの痕を やたら気にしてたろう♪
あんなポーズが この胸を 今もかき乱しているとは知らずに
「日に焼けたショーツの痕」って、多分本当に日に焼けたわけじゃないですよね。
まあ、日に焼けた色っていうのは、そういうことなんじゃないかなと思いますけどね。
ここがね、解釈が2通りあるんですよね。
ショーツの痕を気にしているってことは、自分との行為でできたショーツの痕が、新しい彼に変に思われたらどうしようって意味なのか。
もう一つの解釈としては、新しい彼と既に行為に及んでいたのを、現彼氏である僕にバレないか気にしていると。
僕は前者のような気がするんですが、どうなんでしょうかね。
で、2番のサビですね。
♪ある日君が眠りに就く時 僕の言葉を思い出せばいい
そして自分を責めて 途方に暮れて 切ない夢を見ればいい♪
もう最高ですよね。
「ある日君が眠りに就く時 僕の言葉を思い出せばいい」
「自分を責めて 途方に暮れて 切ない夢を見ればいい」
俺と別れたことを後悔しろやと。(笑)
自分を攻めて夢にうなされろやと。(笑)
もうヨリを戻したいってよりは、相手にも苦しんでもらって、一矢報いたいっていう復讐心が伝わってきますよね。
♪とりあえず僕はいつも通り 駆け足で地下鉄に乗り込む♪
何もなかった顔で 何処吹く風
こんなにも自分を俯瞰で見れる 性格を少し呪うんだ
「とりあえず僕はいつも通り 駆け足で地下鉄に乗り込む
何もなかった顔で 何処吹く風」
相手に苦しめばいいって思っておきながら、自分はもう日常に戻っている。
「こんなにも自分を俯瞰で見れる性格を少し呪うんだ」
こんな状況で自分を俯瞰して見れるって、もうサイコパスですよね。(笑)
で最後のサビの部分
♪ある日君が眠りに就く時 誰かの腕に抱かれてる時♪
生乾きだった胸の瘡蓋がはがれ 桃色のケロイドに変わればいい
時々疼きながら 平気な顔をしながら
「ある日君が眠りに就く時 誰かの腕に抱かれてる時」
ここで、次の彼に抱かれてる想像の話が出てきました。
「生乾きだった胸の瘡蓋(かさぶた)がはがれ 桃色のケロイドに変わればいい」
ここの表現がすげーね。
普通、傷ができた時って、傷ができて、それがかさぶたになって、それが乾いてなくなると。
ケロイドっていうのは、傷が治る前のジュクジュクした状態ですよね。
生乾きだった瘡蓋(かさぶた)が剥がれて、治る前のジュクジュクしたケロイドになってしまえと。
俺を忘れてスッキリするなんて許さんぞ。
お前も苦しめやっていうのを、なんとも美しい比喩の言葉で表してるんですよね。
もう、比喩を使わせたら桜井さんの右にでる者はいないってくらい、美しい歌詞ですよね。
未練たらたらの復讐心の歌なのに、歌詞の美しさとキャッチーなメロディーで、女子ウケも高い曲ですよね。
以上、いかがでしたでしょうか。「渇いたKiss」
既にご存知の方も、まだ聞いたことない方も、是非是非聞いてみてください。
というわけで、とある広告マンfreeがお届けする「渇いたkiss」でした。
じゃまたねー。