「書いてありますよね?」より「わかりづらくてすみません」
おつかれさま。今日はどんな一日だった。
ビジネスの世界では、コミュニケーションミスはつきものだ。
自分と相手の認識が異なっていた、なんてことはキミも経験あると思う。
たとえば以下のような状況はビジネス世界では「あるある」だ。
- 資料やメールで相手に伝えたと思っていたことが、相手に伝わっていなかった
- 制作物の依頼を資料でして、資料の下の目立たない所に「注意書き」や「補足事項」を書いておいた
- 相手がそれに気付かずに制作を進めて、注意書きの内容を満たしていなかった
キミが依頼者側だったらどうするだろうか?
「ここに書いてありますよね?」と相手のせいにするのは簡単だ。
もちろん相手が見落としたのだから、相手側の不注意もある。
この場合、事実関係で言えば、正しいのはキミになる。
実際に資料に書いてあるのだから。
コミュニケーションロスは、伝えた側に非がある。
ここで、ビジネス上のコミュニケーションで重要なことがある。
それは、コミュニケーションにおける認識違いがあった場合、それは「伝えた側に非がある」ということを覚えておいてほしい。
上記の例は、資料やメールの場合だが、これが口頭の場合も同じだ。
人は口頭で伝えたことの100%は理解できていないし、記憶できないものだ。
人と人との会話では同時にいくつもの話題が出てくる。
その中で1つ2つくらい、聞き逃してしまっているのが普通だ。
事後に相手にきちんと理解しているのを確認し合意した上であれば相手のせいだが、そこまでの確認を取っていなければ、それは伝えた側の伝え方が悪かったということだ。
自分が非を認めると、相手も非を認めるようになる。
「わかりづらくてすみません」と自分にも非があったことを認めよう。
そうすれば、相手も「こちらこそすみません」という気持ちになる。
それも言わずに一方的に「書いてあるじゃん」と相手の非を責めても、「こんなの気付かねーよ」と相手の反抗心を招くだけだ。
認識違いを起こさないためには、以下の2つを心がけよう。
- メールや資料で伝えるだけでなく、口頭の説明を加え、文章と口頭の両方で伝える。
- 相手がその該当事項をきちんと理解できているか、その場で確認する
もしこれをしていなかったら、相手が認識違いを起こしていても文句は言えない。
相手のミスを大目に見ることで、貸しを作れる。
少しでも自分の伝え方が不十分だと感じたらなら、
「わかりづらくてすみません」
と自分にも非があったことを認め、伝えよう。
自分の非を認めることで、もしかするとキミは
「自分の評価が落ちるんじゃないか」
「ナメられるんじゃないか」
と心配するかもしれないね。
でもその心配はない。
逆に、これは相手のミスを半分許す行為になるから、相手に貸しを作ったことになる。
相手はキミに恩を感じるはずだ。
いつかキミがミスをしたときに、相手側は「こちらこそごめん」と言ってくれるだろう。
パートナーには、長期的な目線で接しよう。それが自分に返ってくる。

すべてのビジネスにはパートナーがいる。
そのパートナーとは一回のやり取りではなく、長い付き合いになる。
戦略的に考えても、
・相手を大目に見る
・自分の非を認める
というのは重要なことなんだ。
キミの仕事はパートナーがいなければ成り立たない。
パートナーとは持ちつ、持たれつなんだ。
だからこそ、「パートナーを負かさない」ことで、パートナーは必ずキミに報いてくれる。
さあ、新しい一日が始まる。キミは何をする?